近年、増税や物価高が続き、生活していくだけでも食費や教育費など、日々の支出は上がる一方。それなのに、収入はなかなか思ったようには増えず、家計のやりくりをしていくのに精一杯。そんな厳しい家計状況に悩んでいませんか?
実は、同じように家計管理に悩む方は大勢います。
でも、無理な節約や我慢ばかりではストレスが溜まり、家族との関係性も悪化するなど、生活自体が辛くなってしまいますよね。
そこでお伝えしたいのが、「収入-支出を見直し、余ったお金をコツコツ運用する」という方法です。このシンプルな仕組みを取り入れることで、日々の生活を楽しみながら、しっかり将来にも備えることができるようになります。
今回は、そんな「無理せず貯金と資産形成して楽しく資産を増やす」ための、具体的なコツを主婦目線でお伝えしていきます。今から将来に向けて資産形成をしていきたい方は、家計の不安を減らすヒントとして是非参考にしてみてくださいね。
公式を理解する:資産形成はシンプルな計算で考える

資産形成ときくと「難しそう」と感じるかもしれませんが、実はとてもシンプルな公式で考えることができます。
それがこちら
資産形成=(収入-支出)+(資産×運用利回り)
この公式は簡単にいうと「家計で余ったお金」と「今持ってるお金を運用して増えた分」を組み合わせて資産を増やしていくということです。
つまり
・収入-支出:毎月の収入から食費や家賃などの支出を引いて余るお金のこと
・資産×運用利回り:貯金や投資に回したお金を運用することで得られる利益
この二つを組み合わせて増やしていくことが資産形成の基本です。
例えば、「毎月1万円を節約して貯金に回す」そして「その1万円を年利5%で運用する」のように組み合わせていくだけでも、貯金だけに比べ10年後にはかなり増やしていけることでしょう。更に複利の力で長期間運用すると、お金が増えるスピードが加速します。
※後ほど詳しく後述します。
資産形成を始める時にこの公式を頭の片隅に置いておくことで、日々の家計管理やお金の使い方が少しづつ変わっていきます。
「余剰資金」を作ることが第一歩!家計に余裕を作る方法

資産形成を始める前に、まずは「収入−支出」の最大化、つまり毎月の収入から支出を引いた「余剰資金」を増やしていくことが大切です。これが資産を増やす第一歩になります。
でも、主婦の目線では「収入を増やす」も「支出を減らす」もどちらも簡単ではないですよね。そこで現実的にできる方法をいくつかご紹介します。
1.収入を無理なく増やす
家事・育児で忙しい中、収入を増やしていくのは大変ですが、短時間でもできる方法を無理なく取り入れてみるのもおすすめです。
①不用品を売る
不用品買取店やフリマアプリを使って、空いた時間に不要になったモノ(サイズアウトした子供服やもう遊ばなくなったおもちゃなど)を販売するだけで意外とお小遣いが稼げます。
「捨てるのがもったいない」と思ってたモノが収入につながるので一石二鳥です。
②在宅ワークに挑戦
ライティングやデータ入力など、資格が不要でも始められる仕事はたくさんあります。
家族がまだ寝てる早朝や、子供が習い事に行ってる間など、すきま時間を見つけて自分なりのペースで働けるのも魅力です。物作りが得意な人はハンドメイドサイトなどに出品してみるのもおすすめです。
2.無理せず支出を減らして節約を楽しむ

支出を減らすときくと「我慢しなきゃいけない」と思いがちですが、無理なくできる節約方法を取り入れると気持ちも楽になります。
ポイントは電気をこまめに消したり、1円でも安いスーパーを渡り歩く、などの小さな節約ではなく、毎月の大きな固定費から削ることです。なぜなら一度見直せば、日々の満足度を落とすことなく節約できるからです。
①通信費の見直し
通信費の見直しは格安SIMを使うことで大きく変わります。
もしスマホを大手キャリアと契約し、月に8000円以上の通信費を払っているなら、格安SIMに乗り換えるだけで毎月5000円以上の固定費削減も可能に。
格安SIMの業界では次々と新しいプランが発表されるため、定期的に見直し自分に合ったものを探すと良いでしょう。
②使ってないサブスクの見直し
サブスク(動画配信や音楽サービス)は、気軽に契約できるのでとても便利です。しかし、気がつくといくつも契約を重ねてしまったり、今はすでに使わなくなったサービスでも、解約を忘れそのまま使用料を払い続けてしまってることがよくあります。
契約を見直して、「本当に必要なものだけ」に厳選するようにしましょう。
3.節約を家族で楽しむ

節約は1人で頑張っても続かないので、家族も巻き込んで楽しみながら、協力していくことがポイントです。ちょっとした工夫を積み重ねるだけで、ストレスなく支出を減らし、家計に余裕を作ることができます。
また、家族と一緒に資産形成について、日頃から話し合う時間を作るのも大切です。
例えば、子供と一緒に「今月の節約チャレンジ」などのゲームを企画したり、夫婦で「将来の夢」を語り合うことで家族の絆も深まります。
気軽に家族で節約を楽しむポイントとしては、おうち時間を充実させることがカギになります。休日の予定に一緒にお出かけしたり、外食することもあるでしょう。しかし、外食はコストがかかってしまうため、おうちでパーティー気分を楽しむ工夫をすると良いでしょう。例えば手巻き寿司やたこ焼きパーティーなど、家族で一緒に準備すれば作る過程も楽しめます。また、DVDやサブスクを活用してポップコーンを用意すれば、シアター気分になれるのでおすすめです。このように家族みんなで楽しめることが思い出を作ることにもなり、資産形成への近道になるのです。
余剰資金を使い資産運用を始める

日々の生活の中で無理せず収入を増やし、楽しく節約して作った余剰資金を、いよいよ投資に回していきます。ただ貯金するだけでは、低金利の現在ではほとんどお金は増えません。
一方、少額でも運用することでお金は増え始めていきます。
資産運用は難しいというイメージがあるかもしれませんが、少額からでも始められる方法がたくさんあります。忙しい主婦でも始めやすい、少額でシンプルな資産運用をご紹介していきます。リスクを理解し、無理のない範囲でコツコツと長期的に続けることで、未来の安心感が増していくでしょう。
そもそも資産運用って何?
「資産運用」とは貯金を銀行に預けるだけではなく、お金を働かせることで少しずつ資産を増やしていく方法です。定期預金や国債などの安全な方法から、株式や投資信託などリスクはあるけど増えやすい方法まで様々です。
単利と複利の違いを簡単に解説!
お金の増え方には「単利」と「複利」の2種類があります。
・単利:
元本(最初に投資したお金)に対して毎年同じ利息がつきます。
安全にコツコツ増やしたい資産向きです。
・複利:
投資で増えた利益を再投資して元本に加えて運用し、更に利益を生みます。
時間をかけるほど増え、同じ利回りでも単利より多くの利益を得られます。
例えば、100万円を年5%の利回りで運用した場合を見てみましょう。
①単利の場合(元本100万円のまま運用)
・1年目:100万円×5%=5万円(合計105万円)
・2年目:100万円×5%=5万円(合計110万円)
・3年目:100万円×5%=5万円(合計115万円)
②複利の場合(増えた利益も再投資)
・1年目:100万円×5%=5万円(合計105万円)
・2年目:105万円×5%=5.25万円(合計110.25万円)
・3年目:110.25万円×5%=5.51万円(合計115.76万円)
このように同じ利回りでも、複利は増えた利益も再投資することで、単利より更に多くの利益を得られるのです。
単利の代表的な投資例
単利は「元本に対して決まった利息がつく仕組み」です。増える金額が分かりやすく、リスクが低いので、初心者でも安定した運用ができるのが魅力です。
①個人向け国債
特徴:国が発行するので倒産リスクなし。満期まで保有すれば確実に利息を受け取れます。
注意点:銀行預金より利率は高めですが、大きな利益は期待できない為、資産を大きく増やすには不向き。
②社債
特徴:企業が発行する債券で、定期的に利息がもらえます。信用度の高い企業を選ぶのがポイント。
注意点:社債発行企業などが倒産した場合などには、元本や利息の支払いが行われない場合があります。
③定期預金
特徴:まとまったお金を預けて確実に利息を得ます。
注意点:普通預金よりは金利も高く、元本は守られるけどインフレに負けることもあり、長期でも増える額はわずか。
複利の代表的な投資例
複利は投資信託や株式の配当再投資で、増えた利益を再投資しながら運用することで、お金が雪だるま式に増えていく仕組みです。長期運用で大きな利益が期待できるでしょう。
①iDeCo(個人型確定拠出年金)
特徴:
老後資金を作る制度で、掛け金が全額所得控除になるため、税金の節約につながります。
つまり、老後のための貯金を作りながら、税金も節約できる制度です。
注意点:原則60歳まで引き出せないので、将来のために長期で運用したい人向けです。
②新NISA
特徴:
新NISAは毎月1万円や3万円などの少額から投資できます。手数料が低く、リスクを抑えた商品が対象。税金がかからず、利益がそのまま手元に残ります。
注意点:
早めに始めることが重要。複利効果を最大限に活用するためには、できるだけ早く投資を開始することが有利になります。そしてどの投資商品にも常にリスクが伴うので、リスクを十分理解した上で投資を行う必要があります。
単利は「安全にコツコツ増やす」のに向いており、国債や定期預金など元本が減らない運用に最適。一方、複利は「長期で大きく増やす」のが特徴で、投資信託や株の配当再投資が効果的です。
ただし、単利は増えにくく、複利はリスクや長期運用が必要なので、自分にとって無理のない範囲でバランスよく取り入れるのが大切です。
資産運用は、貯金感覚で始められる「未来の家計の資産を助ける方法」です。最初は小さな1歩でも、長い目で見ると大きな効果が期待できます。まずは少額から試してみるのがおすすめです。
まとめ

いかがでしたでしょうか?
近年の増税や物価高で、家計を圧迫され悩んでる主婦の方も多いのではないでしょうか?
無理な節約や我慢ばかりで、ストレスを抱えてる方もいるかもしれません。しかし、まだ諦めるのは早いです!資産形成は主婦でも工夫次第でしっかり取り組むことはできます。
今回ご紹介した資産形成=(収入-支出)+(資産×運用利回り)の公式をおさえれば、難しく考えなくてもシンプルに資産を増やしていけます。
まずは、すきま時間を利用して、フリマアプリや在宅でできる副業にチャレンジして、無理なく収入アップを目指しましょう。そして節約の面では、一度で効果の高い固定費を見直しながら、家族みんなで楽しくできる方法に取り組んでいきましょう。例えば節約をゲーム感覚で楽しんだり、外食の代わりにおうちでパーティー風の食事を用意したり、映画館気分を味わう工夫をすることで、楽しく節約効果を実感することができます。
このようにして作り出した余剰資金を、少額からでも資産運用に回してみましょう。時間をかけてコツコツ長期に渡って運用すれば、大きな成果が得られる可能性があります。
単利と複利の特徴を理解し、それぞれのメリットデメリットを考慮した上で、自分にとって無理のない範囲でバランスよく取り入れてみてください。
忙しい主婦でも始めやすく、少額でシンプルな資産運用を試していくことでお金を増やすチャンスが広がります。
まずは焦らずできることから一歩ずつ始めてみましょう。資産形成は限られた人だけのものではありません。主婦でも家計管理を楽しんで、取り組める方法がたくさんあります。
是非この記事を参考にして、無理せず楽しみながら取り組み、将来の安心を作り上げていきましょう。
ライター:青山ふみさ
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