日々の暮らしの中で、自分の普段のお金の使い方について考える機会はどれくらいあるでしょうか？
「節約しなきゃ」と思いながらも、カフェのコーヒーやコンビニのお菓子をついつい買ってしまうこと、よくあると思います。
小さな出費は気づかないうちに積み重なり、家計を圧迫することも。その一方で、住宅購入や車の買い替え、旅行といった大きな出費は、しっかりと計画を立てておく必要があります。
「細かいことを気にしすぎるのはストレスになるけれど、大きな出費はしっかり考えたい」この記事では、そんなメリハリのあるお金の使い方を身につけられるような、日々の生活のヒントを紹介します。
小さな出費「ラテマネー」を見直してみる
「ラテマネー」という言葉を聞いたことがありますか？
これは、毎日の小さな出費が積み重なって、気づけば大きな金額になっている現象のことをいいます。
数年後に大きな差！ 今すぐ見直したい「ラテマネー」とは？ | コラム | auじぶん銀行
1杯500円のカフェラテを週に4回飲むと、1カ月で8,000円、1年で96,000円にもなります。
1日単位で見ればちょっとした出費なのですが、積もり積もって大きな額になると考えると、ちょっと驚きますよね。
日々の生活の中で、意識せずに使っているお金は意外と多いものです。
- 毎朝のカフェ代
- コンビニでのちょっとしたお菓子や飲み物
- 登録したきり使っていないサブスクのサービス
- 使いきれずに捨ててしまう食材
- ファッションアイテムの衝動買い
- 毎日のちょっとしたガチャ課金
これらの出費、身に覚えはありませんか？
なんとなく使ってしまっている出費を少し見直すだけで、効果は小さいかもしれないですが、無理のない節約につながります。
まずは、このような細かい出費を生み出している日々の行動を見直して、無意識の出費をなくしていってみましょう。
カフェ通いを減らす
コーヒー好きでどうしてもカフェ通いがやめられない！という方は、お気に入りのコーヒー豆を用意して、自宅や職場でコーヒーを淹れる習慣を取り入れてみませんか？
外出時にはマイボトルを持参することでさらに節約できますし、コーヒーを作る時間も楽しめますよ。
コンビニ利用を制限する
「用事がなければ立ち寄らない」と決めておき、どうしても必要な場合は、買うものを決めてから行くようにしましょう。
お腹が空いているときは特に衝動買いしやすいので、食事を取ったあとの時間帯で行くように心がけてみてくださいね。地味な対策ですが、意外に有効だったりします。
サブスクサービスの定期的な見直し
少なくとも2〜3ヶ月に1回は、契約中のサブスクサービスの見直しをしてみましょう。
利用頻度が少ないものは解約するか、よりお得なプランへ変更しておきましょう。
最近では、家族や友人と共有して使えるサービスも多いので、そういったシェアプランがないかも見直しておきましょう。
スーパーでのまとめ買い
食材や日用品などの購入リストを作り、必要なものだけをスーパーで購入するようにしましょう。特売日をチェックし、計画的に買いだめすることで余計な出費を防げますよ。
新聞を取っていなくても、チラシをチェックできるアプリもありますので、是非活用してみてくださいね。
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現金払いを意識する
クレジットカードや電子決済は手軽で便利ですが、未来のお金を奪ってしまう行為でもあります。現金で支払うことで、物理的な出費の実感が湧き、浪費を抑えやすくなりますよ。
ポイントやクーポンを活用する
よく行くお店のアプリや会員特典を活用しましょう。よく行くお店の割引やポイント還元などは、うまく利用すると日々の節約効果が期待できますので、必ずチェックしておきましょう。
自分の「お金を使う癖」に気づく
何気なく出費しているお金の中には、習慣になってしまっているものもあります。
例えば「セールの期間は割引率につられてつい買ってしまう」や、「ストレス発散のために衝動買いしてしまう」といったものです。
- 仕事帰りに疲れてお腹が空いているとき
- ついコンビニに寄って高カロリーなお惣菜を買ってしまう。
- 給料日直後
- 気が大きくなり、普段なら買わないような高額なものを衝動的に購入する。
- SNSで人気の商品を見たとき
- フォロワーが絶賛している商品を見て「今しか買えないかも」と思い、慌てて購入。
- セールのタイミング
- 割引されていることに惹かれて、必要のないものまで購入してしまう。
行動を振り返ってみると、買い物をするタイミングやその時の状況が、出費に大きく影響を与えてることが多いのです。
こうしたお金の使い方の癖に気づくことは、とても大切なこと。「自分がどんなときに無駄遣いしがちなのか」を把握しておきましょう。
「仕事帰りに疲れているときはコンビニに寄ってしまいがち」
「SNSで話題になっている商品を見ると、つい買ってしまう」
こうしたパターンに気づけたら、あらかじめ対策を考えておきましょう。
- コンビニに寄らずに帰るために、会社にお菓子や小腹を満たすものを常備する。
- ネットで衝動買いしそうなときは、一度スクリーンショットを撮って1週間後にもう一度考える。
- 給料日には「使うお金」と「貯めるお金」を先に振り分け、無駄遣いを防ぐ。
- セールの前には本当に必要なものを書き出しておき、計画的に買い物をする。
自分を律することは難しいことかもしれませんが、習慣化できる方法を見つけて、日々の細やかな出費を減らせる努力を続けてみてくださいね。
大きな出費の計画と管理
日常の細かな出費を見直すことも大切ですが、より重要なのは「大きな出費」の管理。
例えば下記のような、ライフプランにおける一大イベントのタイミングです。
- 住宅購入
- 車の買い替え
- 教育資金
- 結婚や出産の費用
- 海外旅行
これらは、一度に大きな金額が動くため、無計画にお金を使うと家計を圧迫することになってしまいます。
大きな出費を計画的に管理するためのポイントは、以下の3つにまとめてみました。
目的と予算を明確にする
「3年後に海外旅行へ行く」「5年後に車を買い替える」「2年後に資格取得のためのスクールに通う」など、目的を具体的に決めましょう。目的が明確になると、毎月どのくらい貯金すればよいのか計算しやすくなり、目標の予算に対するモチベーションを保ちやすくなります。
- 3年後に海外旅行（予算：50万円） → 毎月約13,900円の積み立て
- 5年後に車を買い替え（予算：150万円） → 毎月約25,000円の積み立て
- 2年後に資格取得（予算：30万円） → 毎月約12,500円の積み立て
目標達成に向けて無理なく貯金できるよう、こうした計画を立ててみましょう。
積み立て貯金を活用する
大きな出費のために、毎月一定額を積み立てる方法です。積み立てるための専用の口座を作ると、管理がしやすくなります。
「旅行貯金」「車貯金」「教育資金」など、目的ごとに別の口座を持つことでも、使い道を明確にできます。また、銀行の自動積立サービスを活用すると、意識しなくても確実に貯金ができます。
さらに、貯金だけでなく、定期預金や積立投資を活用するのもおすすめです。低リスクの投資信託や個人向け国債などを選ぶと、無理なく資産を増やせます。
無駄な出費を減らして資金を確保する
先ほどの小さな出費の見直しと組み合わせることで、浮いたお金を大きな出費のために回せます。
毎月の外食費を1回減らすだけでも、年間で1万円以上の節約が可能。また、コンビニでのちょっとした買い物を週に1回減らすだけでも、年間数万円の節約につながります。
こうした工夫で生まれた余剰資金を、目標貯金や投資に回すことで、将来の大きな出費をしっかりとカバーできるようになります。
効果的なお金の使い方のポイント
小さい出費と大きい出費についての考え方を理解したうえで、「メリハリのあるお金の使い方」をするには、どういうことに気をつければよいでしょうか。
お金の使い方における「メリハリ」は、節約する部分と適切にお金を使う部分のバランスを取ることがポイントです。
単に出費を抑えるだけでなく、本当に価値のあるものにはしっかりとお金を使い、無駄遣いを減らすことが重要。
日々の小さな出費を見直しながらも、自分の成長につながる投資や大きなライフイベントには計画的にお金を使うことで、充実した生活を送ることができます。
お金の管理を効果的に行うために、以下の4つのポイントを意識して、より効率的にお金を管理できるようにしましょう。
固定費を見直す
毎月必ずかかるお金（家賃、光熱費、保険、スマホ代など）を定期的に見直しましょう。
格安SIMに乗り換えたり、不要な保険を解約したりするだけでも、大きな節約になります。
電力会社やインターネットの契約も比較検討し、コストを削減できるプランを見つけるのも効果的ですよ。
出費に優先順位をつける
欲しいものがあったとき、本当に必要なのか考える習慣をつけましょう。衝動的に買ってしまいそうになったら、「これは今すぐ必要？」「買わなくても困らない？」と一呼吸おくだけでも、無駄な買い物を減らせます。
欲しいものができたら「欲しいものリスト」を作成し、予算と必要性のマトリックスで優先度を決め、優先するべきものから順番に購入することで、不要な出費を抑えることができますよ。
自己投資を大切にする
節約ばかりを意識しすぎると、楽しみが減ってしまいがち。そうならないためにも、将来の自分にとってプラスになることには積極的にお金を使うのも大切です。
例えば、資格取得のための講座、読書、ジムなどは、長期的に見て価値のある投資になります。
また、スキルアップや人間関係の向上につながるセミナーやイベントへの参加も、結果的に未来の収入向上につながるかもしれません。
家計簿をつける
お金の流れを把握することで、無駄遣いを防げます。スマホアプリを使えば、手軽に出費の記録ができるのでおすすめです。
毎月の出費を振り返り、予算を調整する習慣をつけることで、計画的な資金管理が可能になります。
お金の流れを整え、充実した暮らしを
「お金を管理する」ということは、単に節約することではなく、賢く使うことでもあります。今の自分にとって本当に大切なことを見極め、必要なものにはしっかりとお金をかけ、無駄な出費は抑えていきましょう。
日々のちょっとした選択が、未来の安定や充実につながります。自分らしいお金の使い方を見つけ、より充実した暮らしを送れるようになりましょう。
ライター：石井 り佳／Rika Ishee
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